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雪中の花

 

この季節、あちこちに見られるフキノトウ。
雪や霜をものともせず、硬い土を割って顔を出すフキの花径だ。フキの葉とは地下茎でつながっている。枯れた野原にフキノトウの鮮やかな緑はよく目立つ。

「春の皿には苦みを盛れ」ということわざがある。フキノトウや春の七草の苦みが、冬の間に体内に溜め込んだ老廃物の排出を助けてくれるのだ。フキノトウは開く前の堅いうちが食べごろ。開くと苦みが強くなるからだが、それもてんぷらなどにすれば和らぎ、病みつきになる春の味覚である。