「上林鶏かんばやしどり」を丸ごと味わう

何だかちょっと疲れがたまっているなぁ、そうだ鶏肉で元気になろう！　と家族を誘って上林の「かしわや」さんに向かいました。体質に合っているのか、子どもの頃から鶏肉を食べると元気になると感じているのです。

雪の散らつく志賀郷から雪の積もっていない街を通り、再び白い風景が広がる上林へ。

拍屋　二王公園店の外観。

「拍」の字に込めた思い

お店にたどり着き玄関に掛けられたのれんを見て、あれ？　と気づきました。「柏屋」さんではなく「拍屋」さんでした！　鶏肉を扱われているので「柏」と思い込んでいました。

二王公園店・店主の植山明美さんに伺うと、1964（昭和39）年に脱サラして睦寄町今飼で鶏肉店を始めた義父の一男さん（故人）が「拍手してもらえるように」との願いを込めて「拍」の字を選んだとのことでした。

上林鶏を使って様々な料理を提供する植山明美さん。

鉄板焼きは醤油と塩のたれで

拍屋　二王公園店では、上林鶏のいろいろな部位をたっぷり食べられる鉄板焼きが何と言っても魅力的です。前回訪れたときは据え付けの鉄板で、地元の野菜とともに熱々をいただきました。醤油だれや塩だれも美味しくてご飯が進みました。

今回は気になっていたほかのメニューを注文してみることにしました。「鶏丼」「親子丼」「たまご炒飯」はどれも優しく自然な味。ホッコリと心が緩みます。添えられている塩昆布や植山さんの手づくりの梅干しとも相性抜群。鶏脂で揚げてある「鶏からあげ」、和辛子が合う「鶏チャーシュー」も旨味たっぷりで、アッという間に食べてしまいました。

鶏からあげ

親子丼

「上林鶏ってどうして美味しいのでしょうね」と問いかけてみると、「美味しい水と広い空の下でのびのび育っているからかも」との返事。平飼いで、飼育期間が80～90日と長めであるのも理由なのかもしれません。

ちなみに「上林鶏」というのは拍屋さんがつけた名称ではないそうです。地元の方が親しみを込めて「上林鶏」と呼び始め、いつの間にか定着したのだそうです。

外から笑い声が聞こえてきました。窓からのぞくと数人の子どもたちが、ソリを持って雪遊びをしています。しんしんと降り続ける雪は恵みだなあと、雪かきで少し痛んだ腕をなでながら冬の上林を丸ごと味わいました。

【住所】睦寄町和上50
【営業時間】正午から午後9時まで。
【定休日】火曜
【問い合わせ】電話090-5049-0390
【お知らせ】鉄板焼きは、できれば前日までにご予約を。