すぐに使える「綾部の方言」その①
どこに移り住んでも、その土地の「ことば(方言)」は必ずあります。
ここでは、綾部のまちで日常会話として使われる方言を
となりのしかたさんの漫画とともに紹介していきます。
《はじめに》 綾部の方言ってどんなんがあるんやろ?
綾部に移住した人は、綾部弁(方言)のこれまで聞いたことのない言い回しやイントネーションに、なじむまで少し時間がかかるかもしれません。でも、慣れるにしたがって綾部弁ならではの柔らかい響きや、唄うようなイントネーション、かわいらしい言い回しに魅力を感じるようになるでしょう。不思議と、その方言から綾部に住む「ひとの魅力」が伝わってくるようです。
【ねぇえ?】
人に同意を求めるようなときに言う「そうでしょ?ねぇえ?」の「ねぇえ?」のイントネーションがなんともかわいらしい。標準語では「ねぇ?」と語尾下げで終わるところが、綾部弁では最後にもう一つ「え」が付いて、その「え」を上がり調子で発します。
だから少し唄うような感じにも聞こえるのかもしれません。
【こ】
疑問形の最後に「こ」を付けます。「そうか?」を綾部弁では「そうこ?」と言います。「あそこを歩いているのは◯◯とちゃうこ?」という使い方。これは全国的に見ても珍しい言い回しではないでしょうか。これを大阪の人が聞いたら「あそこを歩いているのは◯◯とちゃう子?」と、まったく別の意味にとらえるに違いないです(笑)。
しかしこの「こ」を使うのも、年配者だけになりつつあるようです。上の漫画のセリフは「高校はここかい?」「ここだよ」「そうか、ここか」という会話ですが、綾部弁だとこうなる。なんとも不思議な会話・・・。
【ちゃった】
綾部でよく耳にするのが「ちゃった」という言葉。「◯◯さんが△△しちゃったで」という風に。「~された」という意味で軽い敬意を込めた表現になる。「ちゃった弁」と言われるほど、綾部では馴染みのある言葉の一つ。ちなみにお隣りの舞鶴市ではこれに由来して「ちゃった祭り」というお祭りがあります。
【しよった】
大阪弁で「石につまずいてこけよった」と言うと「こけてしまった」という意味になりますが、これが綾部弁だと「あやうくこけるところだった」という意味になります。車を運転していて人が道路に飛び出してきたとき「当たりよった」と言うと大阪弁なら「当たってしまった」ですが、綾部弁だと「当たるところだった」(寸前で止まった)という意味になるのでです。これを知らないと、大きな誤解を生むこともあるかもせれませんね。
その⓶へつづく
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