移住立国あやべ

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秋の朝日

霧の多い季節になった。肌寒い朝、霧の向こうから昇ってくる朝日の光は暖かく柔らかい。霧がベールとなって、光を分散させるのだ。風景の輪郭もにじむ。台風と木枯らしにあおられた柿の木はほとんど落葉し、広がる枝だけがシルエットとなって浮かび上がる。
湿り気を帯びた朝の冷たい空気を深呼吸するとみずみずしい活力が体に入り込んでくるような気がする。霧の深い日は晴れると承知しているから気持ちも軽い。