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藤原塗装

私を変えた一言 「君の仕事にホレて頼んだんやで」

 一戸建ての家やアパート、店を持つ人が建物の外壁や屋根の劣化に伴って塗装工事を発注する際、難しいのは業者選び。なぜならば完成した結果が分かるのは塗装工事が終了したあとであって、初めに完成品を見て選ぶことができないからだ。そんなときに安心できるのは、やはり地元業者。地元に住んで親から子、子から孫へと長年にわたって受け継がれた業者ほど信頼できるものはないだろう。
 株式会社藤原塗装(本社・位田町蓮花寺)は地元に根を張り地道に歩んできた。62年前に藤原塗装店を創業した父の死去に伴い34年前に経営を引き継いだ2代目社長の藤原秀夫さん(59)は今日まで、従業員の先頭に立って走り続けてきた。そんな藤原さんは今、来し方を振り返ってしみじみ語る。「20年余り前のことですが、私が昔から頼りにしている方のあの一言で経営者としての考え方が変わりました」。その一言とは一体何だったのだろうか。

藤原秀夫さん(位田町の本社玄関前で)



早速ですが、藤原社長が頼りにしている人の「あの一言」というのを教えて下さい。

 私が父から会社を継いだのは、綾部など地方でまだ景気が良かった頃。従業員10人ぐらいを雇って綾部を始め北近畿各地で精力的に仕事をこなしていました。
 その頃、私が最も頼りにしている人の会社から塗装の仕事をいただいたのですが、忙しかったこともあって、つい下請けに仕事を回しました。すると、その方はすぐに私を呼びつけ、ピシャリとこう言われました。
 「私は、君を信頼し仕事ぶりにホレているから頼んだんやで。下請けに回すんなら、どの業者でも一緒やで」

そのあと、どうされたのですか。
 私が間違っていたと心から反省しました。いつの間にか売り上げ至上主義で会社を大きくすることだけ考えていたんですね。当時は各地の現場を走り回っていたため、仕事の細部にまで目が行き届かないこともあったと思います。今考えると、あの一言で目が覚めました。仕事で最も大事なことを教わったと感謝しています。

舞鶴市内の個人住宅のウッドデッキ

塗装の仕事で今、一番大変なことは。
 最近は塗料がどんどん進化しています。例えば紫外線によって塗料の劣化を防いだり、塗料の開発が進んで寿命が延び、性能の良い新製品が次々と出ています。そのため常に建物に合う適材適所の商品を長年の経験で判断し選択提案していかねばなりません。

塗装業には、どんな資格がありますか。
 私は1級塗装技能士や外壁診断士、防水施工(FRP)工事作業資格、ジョリパット大壁工法施工などを取得しています。

塗装業は今後どうなっていきますか。
 厳しくなると思います。外壁などは進化が進み、塗装をしなくてもいい製品も出来ています。しかしメンテナンスの重要性は今後も変わりません。建物を長持ちさせるためには10年とか15年に一度は外壁の点検をしてほしいですね。

個人住宅の屋根

「自社責任施工」にこだわる

最後に、藤原さんの「仕事上のこだわり」を教えてください。
 これで大丈夫、全て一番の仕事だと胸を張り責任を持って施主様に引き渡せる仕事をしていきたい。それを私は営業で「自社責任施工」と言っており、3代目の息子にはそれを大事にして綾部の方々に可愛がってもらえればと願っています。

藤原塗装
綾部市位田町蓮花寺39ー6 
電話 0773-48-0288