アットホームな接客を

　ＪＲ綾部駅南に立地する「ホテルアルファ綾部」。開業から二十数年、親切、丁寧をモットーに小規模ながらアットホームな接客で、工業団地企業や大手企業などに勤める出張客を支え続けている。自らもフロントに立つ久木浩史社長（49）に話を聴いた。　

フロントの前に立つ久木社長

綾部への出張客支える

ホテルの沿革などについて教えてください。
１９９７年10月に創業しました。当時、綾部市内にビジネスホテルは一つしかなく、１９９３年に完成した綾部工業団地の企業に勤める人らで溢れていました。そこで先代である父が、もともとあったテナントビルを取り壊し、ホテルを建設しました。
　現在、ビジネス利用が８割５分～９割で、平日は大阪や兵庫をはじめ全国から出張に訪れる方にご利用頂いています。イベントや行事などがある場合は週末も部屋が埋まる場合があります。
　建物は６階建てで客室は43部屋あります。うちシングルが35部屋あり、ツインとダブルが４部屋ずつあります。１階には朝食が食べられる喫茶「ＥＬＭ（エルム）」があり、和食と洋食の定食を提供しています。宿泊客以外も利用できます。

１階には朝食が食べられる喫茶「ＥＬＭ」が営業している

ホテルのモットーを教えてください。
　「親切」「丁寧」です。決して大きなホテルではありませんので、形式ばった堅苦しい接客はしないように心がけています。
　コロナ禍で今は控えるようにしていますが、スタッフにはなるべくお客様にお声がけするようにと伝えています。直接話すことでお客様のことを理解し、要望などをさりげなく聴き取るようにしています。小さなホテルだからこそできることがあると考えており、そうした接客を日頃のサービスに生かしています。

家族連れも利用できる広々としたツインルーム

提携飲食店での夕食付きプラン人気

周辺の飲食店と提携した夕食付きの宿泊プランがあるそうですね。
　宿泊料金プラス１２００円で綾部駅近くの２店で夕食が食べられるプランです。数種類の中から選ぶことができる定食や、日替わりメニューを提供してもらっています。
　このプランは、新しいビジネスホテルの進出やリーマン・ショックの影響で宿泊客が落ち込んだ時期があり、宿泊プランのバリエーションを増やして顧客を取り戻すため飲食店に協力を仰ぎ、始めました。
　このコロナ禍で、夕食付きプランを利用する人が増えています。ホテルお薦めの店ということで安心して利用して頂いているようです。

駅前通に建つ「ホテルアルファ綾部」

家にいるように

どんなホテルを目指しますか。
　これからも利用されるお客様が〝平常心〟でいられるようなホテルであり続けたいと思っています。穏やかな気持ちで家にいるように過ごして頂き、ストレスなく仕事や観光に向かってもらえるようなホテルを目指します。
　20年以上もこうして続けてこられたのは、ひとえにお客様のおかげです。コロナ禍で大変な時代ですが、これからも時代に合わせて変えていくところは変え、お客様の意見も取り入れながら、ただの田舎のホテルにとどまらないように従業員一同、努めていきたいと考えております。

ホテルアルファ綾部
綾部市駅前通34
電話　0773-43-1888
HP　http://alpha-a.marum.co.jp/