移住立国あやべ

綾部からの声Voice

【綾部に移住した経緯】
立松季久江さん(ともときファーム丹波)

以前住んでいた場所:名古屋市
現在の住所:綾部市味方町
綾部市への定住:平成24年

ともときファーム丹波を運営されている立松季久江さん。
綾部市に移住された経緯やその時々の想いを伺いました。

--綾部に来た経緯を教えてください

学生の頃から「食」に関心を持ち、栄養士を志していました。その後、食品会社で働きましたが、大量生産のために不自然な方法で加工される食品があることを知り「食の裏側」を垣間見たようでショックを受けました。
そんな折に、友人から誘われたことで上原町の「ともときファーム丹波」で週末に行われる農作業体験に軽い気持ちで参加しました。そしてその時に聞いた「本来の食を作り、未来の子どもたちのために病気のない社会を作る」という大きなビジョンに共感し、強く気持ちを動かされました。

育てた野菜を収穫する立松さん

 

2012年に名古屋から綾部へ単身での移住を決意しました。その後「ともときファーム丹波」の従業員となり、農薬や化学肥料、動物性肥料を一切使わない手法で、試行錯誤しながら40~60種類の旬の野菜を育てました。大阪や名古屋、神戸などの知り合いにお願いしてマルシェでの販売をスタートするなど、販路も独自に開拓していきました。2016年には自分の農業体験を等身大で伝える電子書籍「畑違いの農業日記」も出版。2019年からはファームの一部事業を継承することになりました。

最初の3年間は土づくりに試行錯誤を繰り返した

 

綾部に来た理由は、始めは「土地」というより「人」に惹かれた、と話す。「食」に対する考え方への共感が背中を後押しした。

綾部に来たばかりの頃は、真夏の畑仕事で熱中症になったり、冬は足の指全部がしもやけになるなど不調が続いていました。ただ、農業を続けることで体調も良くなり、以前よりタフになりました。大自然の中、太陽の下で体を動かしていることと、新鮮な野菜を食べていることが大きな要因だと思っています。

農業を通してたくさんの仲間と出会った

 

綾部には「食・自然・環境を大事にしている人が多い気がする」という。海や川、里山の風景などの豊かな自然がすぐ近くにあることが都会にはない綾部の魅力。

--これからのこと

綾部のおじいちゃん、おばあちゃんは高齢でも元気。畑仕事をしたり、草刈りをしたりと何歳になっても現役で「仕事(目的)」を持って生き生きとしていることに感激しました。時に厳しい自然と向き合いながら、人間本来の生き方を実践している人たちを見習い、自分もそうやって生きていきたい、と思うようになりました。

ともときファーム丹波の仲間と一緒に

 

生まれてからずっと都会暮らしだったという立松さんは、綾部に来てから「たくましくなった。生きていく力がついた」という。

まだまだ道の途中。やりたい事はたくさんあります。
もっとたくさんの人に食の大切さを知ってもらうために、農業体験イベントや各地へ出張して食に関するセミナーを開催していきたい。2冊目となる本の出版に向けても少しづつ準備を進めています。

最近ではデトックス効果があると話題の野菜「ケール」の栽培に力を入れている。調理法なども広く発信していく。

 

ともときファーム丹波
京都府綾部市上原町才ノ谷45
Tel 0773-46-9030

ともときファーム丹波は、京都府綾部市で、農薬、化学肥料、動物性肥料を使用しない、安心安全な野菜作りを通して、生活の基本である食べ物を大切にする事をテーマとしています。