移住立国あやべ

綾部からの声Voice

【口上林に移住した経緯】
鍋島野乃花さん(コミュニティナース)


2017(平成29)年から綾部市のコミュニティナース(通称コミナス)として活動する鍋島野乃花さんにお話しを伺いました。(2020年2月11日 取材)

--経歴を教えてください。

秋田県秋田市出身。高校在学中に1年間アメリカ・オクラホマ州に留学しました。

静岡県の看護大に進学し、看護師国家試験に合格。
卒業後は看護師として急性期病院で勤務しました。
とても忙しい病院で日々目まぐるしく過ぎ、患者さん一人ひとりに向き合う時間もありませんでした。

その後、療養型医療施設に異動。そこで園芸療法というものを実践し、土に触れ、野菜を育て、草花と向き合うことで精神状態が安定する例を目の当たりにしたんです。その時に自分は、その人らしさを大事にしてゆっくり向き合う医療が向いていると思いました。


病院ではない場所で看護師として働きたい、という気持ちが強くなり他の働き方を探していたところ、綾部市がコミナスとして働く看護師を募集していることを知ったという。

 

綾部市のこともコミナスのことも知らなかったのですが、コミナスと自分が求める看護のやり方とは合致する部分が多いと感じました。
2010年1月に奥上林地区で開催されたコミュニティナースのフィールドワークに参加したことで綾部にもコミナスにも愛着がわき、コミュニティナースという働き方に挑戦しようと決めました。

 


--コミュニティナースについて教えてください。

コミュニティナースは新しい看護師としての働き方。
地域・学校・会社など普段生活する場所で活動しています。
メンバーそれぞれの看護師経験を生かし、現在は西八田地区奥上林地区で活動しています。

現在は毎週、地区内各所で週4日「コミナスの部屋」を開催しています。
最初の頃は知名度も低く、「看護師さんが公民館で何をしとってんや」と疑問を持たれていたのですが(笑)、地域の人の健康に対する声に答え、集まるきっかけ作りにもなり、コミナスという存在が周知されてきたと感じています。
同じ地域で暮らしていても普段なかなか顔を合わせない人とゆったりおしゃべりできる場所になっています。

「コミナスの部屋」では座ってできる体操をしたり、健康にまつわる話をしたり、おくすり手帳や健康診断結果の見方についてお話したり…その時その場にいらっしゃる方々の要望にそって会を進めています。
まちの保健室のような存在になれたらと思ってます。

他にはあやべ松寿苑で週に1回「コミナスステーション」も開設しています。
コミナスの部屋では他の方もいらっしゃるので話しづらいお話を、じっくり伺うことを目的にしています。

奥上林地区では希望される方への戸別訪問も実施しています。


--今後の展望をお聞かせください。

今はなかなか出会う機会のない世代の方とも関わりを持っていきたいです。
小学生や中学生から働き盛りの方まで、普段あまり自分の健康に関心が向かない年齢層の方とお出会いする機会を増やし、自身の健康や予防医学など普段から考えてもらえるアプローチをしたいと思ってます。
地域の人たち一人ひとりが自分の心と体を大事にして、健康に暮らす力をサポートしていきたいです。

※鍋島さんは2024年度以降、綾部市の保健師として勤務されています。

綾部市では、コミナスに興味のある方に向けて体験プログラムを開催しています。ご希望の日程や内容に合わせてオリジナルのプログラムを作成しています。どうぞ気軽にお問い合せください。詳しくはこちらより。(綾部市ホームーページ内)