移住立国あやべ

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まからんや(美容)

お客さんと身内のように

創業は明治10年前後と言われている。創業者の佐々木辨之助さんが田町の安達家の婿むこ養子になり、同町で夫婦で小間物を販売する「まからんや」を興した。屋号の由来は、辨之助さんがかつて、丁稚でっち奉公で働いていた大阪船場の「まからんや」から、のれん分けしてもらったようだ。

5代目経営者の佐々木社長

綾部の「まからんや」は、明治時代には嫁入り用のたんすや鏡台なども取り扱っており「まからんやへ行けば嫁入り道具が一通り揃う」と言われた。昭和初期に倉庫だった本町4丁目の現在の場所に店を移転。戦時中には、荒物や衣料品も販売していた。
昭和50年代前半に現在の佐々木良範社長(69)が5代目の経営者になり、「化粧・小物・袋物」業の商売を営んでいる。佐々木社長の姉で、同店で最も長く約60年間勤務する加柴知余子さん(80)にいくつか質問をした。

一貫して資生堂の化粧品を店頭に、逸品の小物も

まからんやのスタッフは何人ですか。
弟の佐々木社長と、長姉の私と妹の古池美鈴(73)の3人がきょうだいで、そのほかに女性のスタッフが5人います。私たちも含め女性スタッフは全員、元資生堂の美容部員でビューティーアドバイザーの資格を持っています。

加柴さん(中央)ら女性スタッフは全員ビューティーアドバイザーの資格を持つ

時代や流行の移り変わりとともに取り扱う商品は変わりましたか。
変わっていません。化粧品だけでも多くのメーカーが出来ていますが、化粧品は直接肌につけるものなので、うちでは信頼できる資生堂の商品を一貫して取り扱っています。小物商品に関しても、安くてもおしゃれで自分だけの逸品として持って頂けるものを考えて仕入れています。

お客さんからどのような相談が多いですか。
肌トラブルの悩みのほか、女性の多くの方々がいつまでもきれいで若く元気にありたいと願われるので、そういった相談が多いです。接客を通して私自身も成長させて頂いています。

商品の特徴は。
化粧品は品質の良い物を、ハンカチや靴下などの小物は「きれい、可愛い、楽しい」という気分で使って頂けるものを取り扱っています。商品の仕入れに関しては、私自身70代の時まで東京や大阪へ直接、多い時には月2回ほど買い付けに行っていました。今は新型コロナの影響でインターネットを通じて仕入れています。

化粧品やバッグ、小物などを販売しているまからんや

 

美容のプロによるフェイシャルエステ

この仕事をしていてうれしいことは。
長いお付き合いのお客様が多く、みなさん身内のように思っていただいていることです。例えば、家で採れた野菜を「どうぞ」と持ってきて下さったり、「孫が結婚したんや」といって写真を見せて下さったり、都会では考えられない綾部ならではのお付き合いをさせて頂けることがありがたいです。

まからんやの魅力は。
お客さんと本音のお付き合いを心がけているせいか、生涯のお客さんになられる方や祖母、母、娘さんと代々ごひいきにして下さる方が多いことです。

まからんやが自信をもってPRできることは。
化粧品やバッグ、小物の販売だけでなく、店内の専用ルームでフェイシャルエステもしています。美容技術のプロである女性スタッフたちが、今はコロナ感染対策もしっかり行いながらお客さんに接しています。私たちはお客さんにより美しくなって頂けるよう毎月1回、フェイシャルエステとメーキャップの勉強会を催してスキルアップにも努めています。

フェイシャルエステの技術講習に励む女性スタッフたち

今後はどのような店にしていきたいですか。
綾部の女性の方々が楽しく生活できて役立つものや、心豊かになるものを取り扱っていきたいと思っています。

 

綾部市本町4丁目22
電話 0773-42-0477