シューズ ベル(靴屋)
綾部市内唯一の靴専門店
インターネット通販で簡単に物が手に入る時代になったが、「ネットで靴を買ったけどサイズが自分の足に合わなかった」という失敗を経験した人もいるのでは? バザールタウン綾部アスパの1階にある「シューズ ベル」は市内唯一の靴専門店として、お客さんの足に合う靴を提案してくれる頼もしい存在。「足に合わない靴を履いていると、体の健康にまで影響するんですよ」と聞くと、ますます靴選びのポイントが知りたくなる。創業62年という老舗の靴専門店を経営する岡安庄治社長と、「シューフィッター」の資格を持つ長男の則知専務に、店の歴史や自分に合った靴選びの大切さについて尋ねた。
親と子で2店舗営業
店の歴史について教えてください。
創業は1959(昭和34)年。父である先代が「マルナカ靴店」として南西町商店街に店を構えたのが始まりです。その後、店は北西町商店街に移転し、母が85年まで営業していました。私が16歳の時に先代が他界したので、私は大学を卒業した22歳でUターンして家業を継ぎ、76年に北西町商店街で「シューズ ベル」を開きました。85年のアスパ開業時から現在地に店を構えています。北西町商店街の店は地元要望を受けて営業を続けていましたが、商店街の近代化事業に伴い96年に閉店しました。大手靴量販店で修業した長男が帰ってきた2011年には、丹波篠山市のバザールタウン篠山にも出店。現在は綾部と丹波篠山の2店舗で営業しています。
店の特徴は?
子どもや年配のお客様に向けた商品を多数そろえ、サイズ切れがないように十分な在庫をそろえるように心掛けています。最近は履きやすく、履かせやすい介護用の靴も扱っていますが、病院で入院患者にスリッパの使用が禁止されていることもあってか、需要が伸びていますね。
お客様の足に合った靴を提案
則知さんはシューフィッターの資格をお持ちとのことですが、靴選びのポイントは?
お客様は脱いだり履いたりしやすい靴を好まれますが、実は逆で、足をしっかりと固定してくれる靴が理想です。間違った靴選びをすると、足はもちろん、内臓の働きにまで影響を与えることもあります。足の健康は子どもの体や頭脳の発育にも大きく関わってくるんですよ。サイズや素材、かかとの高さや硬さ、ひもの有無など、靴を選ぶにも様々なポイントがあります。お客様には、例えば旅行用か、ウオーキング用か、買い物の時に履くのかなど目的を聞いてから、それに合う靴を提案するようにしています。
私は普段、丹波篠山の店に勤務し、お客様の足のカルテを作ってその人に合った靴を提案しています。今では子どもの保護者の方や年配のお客様から、「靴を選んでほしい」と予約が入るほどです。綾部店でも、予約をいただければ対応できますので、気軽にお問い合わせください。
足のことならなんでも相談に乗れるような靴屋を目指して
これからの店づくりについて、どんなことを考えていますか?
値段が高い靴を売るのではなく、お客様の足に合う靴を提案したいというのが私たちの願いです。自分に合った靴を履けば健康寿命を延ばすことにもつながります。これからはシューフィッターとして、市のウオーキング協会などと連携しながら、歩き方を見て適正な靴を提案していきたいと考えています。
また、今はコロナ禍で難しいですが、高齢者施設を訪問して利用者の足のカルテを作り、それを持って家族の方が靴を買いに来てくれるような取り組みもしてみたいですね。ネット販売ではなく、あくまで対面にこだわり、足のことならなんでも相談に乗れるような靴屋を目指していきます。
シューズ ベル
綾部市綾中町花ノ木30アスパ1F
年中無休 9:00~20:00
電話 0773-42-9804