【綾部での暮らしコラム】
とある小学校での様子
季節を肌で感じる登下校
四季の移り変わりを肌で感じられる
我が家の子どもたちが通う小学校は家から少々遠く、片道約1時間の道のりを毎日歩いて登下校しています。
毎朝7時過ぎには家を出ます。
田んぼで稲が育つ様子、虫の鳴き声の変化、少しひんやりしてきた風、ガードレールに雲の巣を朝露が濡らす美しさ、行く手をふさぐようザリガニ、新雪を踏みしめる感触……。
歩いているだけで、季節の移り変わりを肌で感じることができます。
市内一斉声かけの日
年に何回か「市内一斉声かけの日」という日があります。民生児童委員さんや地域の方々や学校の先生が登校の集合場所に集まり、「いってらっしゃい」と声を掛けて登校を見守ってくれて、学校までの道を付き添って歩いてくださいます。
地域の人に見守られていることは、親子ともども安心感につながります。
ある日、子どもが下校の際に急にお手洗いに行きたくなってしまったことがあります。そのとき近くにあった「こども110番の家」のプレートを掲げているお宅に駆け込み、難をのがれたようです。その節は本当にありがとうございました!お世話になりました。
農作物とふれあう
小学校の裏庭に畑があり、学年ごとに野菜や花を育てています。
4年生の時にはひょうたんを育て、収穫の時期には地域にお住まいの「ひょうたん先生」が来校。
直々にひょうたんの加工を教えてもらい、ひとり一つずつひょうたんを使って作品を作りました。
5年生の時には、1年を通してお米作りを経験します。
学区内の田んぼで、春には田植え、秋には稲刈りと脱穀と、昔ながらの機械を使っておこないます。
こちらも地域の人に教えてもらい、手植え手刈りをメインに体験させてもらいます。
収穫したお米は、給食に出てきて児童みんなでいただきます。
自分の手で植えて収穫したお米の味はまた一段と格別。
大盛り上がりの運動会
地域の幼稚園児なども参加する
コロナ禍前までは、午前中は小学校の運動会、午後からは地域の運動会、と両方催され、一日中盛り上がります。
町区対抗で綱引きや大玉ころがしなど、さまざまな競技を行います。
(年齢別リレーもあるのですが20代代表の人がいなくて上の年代からスライド出場することもたびたび)。
その中でも、綾部に来て初めて知った「メデシングボール」という競技も大盛り上がり。列に並び、ひとつのボールを頭の上から、脚の間から、とリレーで運びます。
読書ボランティアやPTA活動、参観日や夏休みに作った作品展示などなどで、学校に赴く機会もたびたび。
全校児童数80人足らずの学校なので、お互い顔なじみ。行くたびに「○○くんのお母さんや!」と元気いっぱいに声を掛けられます。
できたてほかほか美味しい給食
広々とした運動場、地元の野菜を使って作られるできたての給食(綾部市内の小中学校は全て自校調理給食!)、地域の人との関わりなど、ひろびろとした環境でのびのびと過ごせます。
以前、給食の試食会に参加した際、美味しく温かいごはんにおもわずおかわりをしそうになったほど。
趣向を凝らした献立も出ることがあり、「日本全国のご当地メニュー」や卒業間近には「6年生のリクエストメニュー」がでます。
1学年あたりの児童数は10~20人程度。
クラス替えがないので、同じメンバーで6年間を過ごします。他の学年の先生にも名前と顔を覚えてもらえて、和気あいあいとした雰囲気で学校生活を過ごしています。
長くて短い小学生の時間を、ゆったりとした環境で過ごせるのは貴重なことだと思っています。
敬老会に出席したり、地域の企業や店舗を見学する授業があったり、地域の中で学ぶ場面もとても多いです。
小さな地域だからこそ関わりが深く、生活をより身近に感じられることが多いと思います。
異学年との交流も多いのも特徴的。
東八田地区にある八田幼稚園と八田中学校は同じ敷地にあり、全国でも珍しい〝幼中連携〟を実施しています。
各地域ごとに学校を超えた交流が活発に行われています。