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朝露に輝く稲

田んぼの水も干上がるほど猛烈な暑さが続くこの季節、田の草取りはまだ涼しさの残る早朝に限る。

午前5時前、布団を出てすぐに野良着に着替え、田に入る。濃厚な夏の朝の匂い。湿り気を帯びた朝の空気の中で、頭と体が徐々に覚醒していくこの感覚が妙になつかしい。小学生のころ、寝ぼけまなこをこすりながら夏休みのラジオ体操に向かったときと同じだ。

早朝の田んぼでは、稲の葉に降りた朝露が無数の水玉を作り、朝日を受けてキラキラと輝いている。この光景を独り占めできるのは早起きした者の特権。「よし!」と気合を入れて、田の草取りを始める。

2018年7月16日撮影