移住立国あやべ

綾部からの声Voice

【志賀郷に移住した経緯】鈴木俊也さん

以前住んでいた場所:神奈川県横浜市

現在の住所:綾部市西方町

綾部市への移住時期:2022年11月

家族構成:単身

綾部で「半農半鍋」の暮らしを楽しむ

鈴木さんは自らの現在の暮らしぶりを半農半Xならぬ「半農半鍋」と表現します。鍋とはすなわち料理のこと。それもそのはず、鈴木さんは店こそ構えていないものの、フランス料理を主としたプロ級の料理人なのです。

 

これまでの経歴を教えてください

システムエンジニアとしてソフトウェア会社に20年以上勤めていましたが、私は福岡県福岡市生まれのためか、自然の少ない都会生活にうんざりしていました。若いころから漠然と田舎暮らしをしたいという思いがあり、40代のとき「10年以内に会社を辞める」と心の中で決めました。

 

ワイン会のために作っていたワインリストには詳細な説明が書き込まれている。

 

ワインリストは地域別にまとめられている。

プロ並みの料理の腕前はどこで身につけたのですか?

実は会社を辞めることを決意した理由がもう一つあったのです。それは料理への熱が高まったこと。ワイン好きが高じて、自らワイン会を主宰するようになったのですが、会ではワインに合わせて料理も出していたんです。それまで料理は自己流だったので、徹底的に書籍などで料理を学び、さらに、料理の業界に進みたいと真剣に思い始めました。

会社を辞めた後はフランス料理店やイタリア料理店に勤めながら修業しました。もともと探求心が強くて、やり始めたことにはとことんのめり込む性格です。料理のみならずパンやデザートまでも作るようになり、高く評価していただけるようになりました。

 

厨房でインタビューに答える鈴木さん

 

具体的に移住へ動き出したきっかけは?

自宅に友人や知人を招いてワインとともにコース料理を出す「食事会」を楽しんでいたのですが、田舎暮らしへの思いは消えてはいませんでした。次第に移住に心が動き始めたときコロナ禍に巻き込まれ、移住への動きが一気に加速しました。

都会に一層危うさを感じて、さっそく移住先を探し始め、いくつかの候補地を見て回りました。しかしどうもピンと来なかった。「呼ばれている」感じがしなかったのです。

 

そして綾部にたどり着いた?

はい。綾部市の「移住立国あやべ」ホームページを見て、移住を歓迎していることが伝わってきました。何度か綾部を訪れ、農家民宿に泊まるうちにたくさんの人と出会い、家と出合い、それらすべてを「出合うべくして出合った」と感じたのです。そして「綾部しかない」と確信しました。

 

 

依頼があれば自宅で食事会を催す。フランス料理中心のコース料理とワイン、デザートなどを提供。

綾部に住んでみてどんな印象?

移住して間もなく経験した冬の寒さは想像以上でした。雪かきは一冬に3回ぐらいなら耐えられます(笑)。

一方で綾部の良さも次々とわかってきました。特に「人の良さ」は他にはない魅力と感じています。綾部の人は開けっ広げだけど、良い意味で芯が強く、田舎なのに洗練されていると感じます。

それからコウノトリの巣が家のすぐ近くにあったり、きれいな桜並木の風景が身近にあったり、里山の素晴らしさが魅力です。何よりもご近所さんには本当に恵まれていると思います。

広い和室ではイベント、コンサート、ヨガ教室などもできるという。食事会のあと宿泊することも可能。

現在の暮らしを教えて下さい。

料理づくりのかたわら、自分の田んぼでの米作りや、大規模米農家の井上吉夫さんの手伝いもしています。自由な時間がある限り手伝うと決めて、きつかったですが春からずっと田んぼ仕事をやってきました。そうするうちに私の料理を評価してくれる人が徐々に現れて、出張シェフやケータリング、料理教室などを頼まれることも増えてきました。自宅を会場に食事会の要望を受けることも多くなりました。

 

これからの計画や目標は?

計画は立てないのです。やるべきことは向こうから自然とやってくるので、それに従うだけです。ただ、この秋ごろ(2023年)から何かが始まる予感はありますね。

 

 

 

それでは鈴木さんの料理の一部をご紹介しましょう!料理に合わせて鈴木さんが選ぶワインも逸品ぞろいです。
鈴木さんは「時間を忘れてしまうほど食事やおしゃべりを楽しんでくれるのが何より嬉しい」と話していました。

豚バラ肉と豆類の煮込み

鶏胸肉とキノコのクリームスパゲティ

牡蛎とアサリのタリアテッレ

鯵のカルパッチョ

スズキのポシェ 貝類を添えて

 

 

シャラン産鴨モモ肉のコンフィ

キノコのリゾット

キノコのスパゲティ

イサキの香草焼き

無花果のサブレ

ファーブルトン