移住立国あやべ

綾部からの声Voice

【中上林に移住した経緯】
谷垣毅さん・律子さん夫妻

それぞれ福岡と大阪から移住し、綾部で結ばれた谷垣毅さん・律子さん夫婦。
移住された経緯や今の想い、今後についてを伺いました。

--経歴を教えてください

(毅)福岡県で会社を経営していたのですが、心境の変化もあり両親と3人で2008年に綾部へ移住しました。父の実家でもあった綾部。何より「子どもの頃に従弟のお兄ちゃん、お姉ちゃんと遊んだ楽しい思い出」が決め手となりました。

 

(律子)大阪での生活が長かったのですが、だんだん「都会は嫌だ、田舎がいい」という思いが強くなっていました。そんな時に、綾部市に移住した知人から「綾部においでよ」と言われたこともあり、2012年に移住を決断しました。仕事は何かあるだろうって考えて、移り住むことを先に決めました。

 

そんなふたりが出会ったのは綾部市にある社会福祉法人京都聴覚言語障害者福祉協会。職場結婚を経て、購入した古民家をリフォームして二人のお子さんとのびのび暮らしています。

 

 

--どうして古民家に住もうと思ったのですか

(毅)移住してきた当初から古民家狙いでした。でも、家を譲り受けた方の意思を残したかったので、大工さんと一緒に家を一旦潰したものの、外観はほとんど前のままにしました。家に対する想いを残したかったんです。基礎工事は自分でして、古い柱はそのまま使いたいと大工さんに頼みました。想いが残る古民家を自分たちで手入れしたからこそ、落ち着きますね。

リフォームの過程

 

--移住後、地域との関わり方に変化はありましたか

(毅)私は地域の自治体と消防団に入っていますが、もっと若い人が来てほしいと思っています。仕事がないと思っている人もいるかもしれませんが、私が働いている介護施設「いこいの村」は職員募集中です。現在、移住者コミュニティが生まれていて、口上林地域でもいくつかの家族が暮らしています。京都の自然や生活を活かす京都府の「森の京都」事業に関わる推進委員もいて、廃校を使った音楽イベントを催すなど、いろいろと動いてくれています。他の地区の移住者同士の交流イベントもあり、参加しています。

 

(律子)5年前に始めた「こどもまるしぇ」というイベントでは地域の方々がたくさん参加してくださり、特に地元の子どもたちに大人気の企画になりました。イベントでは子どもたちが自分で作った商品に値段をつけてお店を出して販売するのですが、今でも「こんなの作ったからまたお店やりたい!」という声をよく聞きます。

小学生~中学生まで、子どもたちが創意工夫を凝らしたお店は地域でも話題に

 

--今後の展望をお聞かせください

(毅)米作りをスタートさせようと準備しているところです。これからは仕事の後や土日に田んぼを見に行ったり、畦草を刈り取ったりして、これまでの生活に農作業を取り入れる予定です。「介護職と農作業のハーフハーフ」という新しいライフスタイルのカタチを目指していきたいですね。自分たちで手を加えた家に住み、自分たちがやりたいことをやる、綾部でだからこそできる暮らしを育てていくつもりです。

 

(律子)自分で食べるものをつくり、いい環境で子育てをしたい、という思いは変わりません。また、今はそれが実現できる環境にいることにとても感謝しています。もう一つ、大阪でしていたお産の仕事を綾部でもやりたいなと、助産院を開業するため動き出しています。こちらは絶賛準備中です!

 

律子さんの手には長男 雄世(ゆうせい)くんのサッカーユニフォーム。長女は和(のどか)ちゃん