移住立国あやべ

綾部からの声Voice

【豊里に移住した経緯】
秋田アイさん(陶芸家・金継ぎ作家)

以前住んでいた場所:京都府京都市
現在の住所:綾部市小畑町
綾部市への定住:平成26年

 

--経歴を教えてください

大阪市福島区出身。
京都市内の大学に進学したこともあり、ずっと都心部で生活していました。
大学卒業後、当時お付き合いしてた人(現在の夫)の最初の配属先が綾部だったこともあり、足繁く遊びに行くようになったのですが、それまで同じ京都府内に住んでいたのに綾部の名前も聞いたことがなく場所も知りませんでした。
何度も綾部に行くうちに、綾部には都会にない「非日常感」があると感じ、魅了されていったんです。


玄関先には大学時代の陶芸作品が

 

その後結婚し、綾部市民となった秋田さん。
市街地に住みながら市の嘱託職員として里町で古墳の発掘調査に従事されていたという。

 

ひたすら土と向き合う作業はとても大変でしたが、自分の創作意欲に火が付くきっかけにもなりました。
晴天時は現場で発掘作業、雨天時は資料館で資料整理をしていました。

 

その後ご主人の転勤により綾部を離れることになったが「綾部に残って陶芸がしたい」という気持ちが強く、なんと単身奥上林に移住。

奥上林の廃校になった小学校にアトリエを、その近くに住まいを借り、自分で陶芸窯を作るところからはじめました。
黙々と陶芸に向き合えた時間でした。
日々創作活動に専念し、その集大成として1日だけの展覧会を開催して綾部を後にしました。

自作の窯。移動式になっているが今は庭に置いてある

 

滋賀県内、京都市内と住居を移しながらも陶芸や美術に関わる仕事を続けていったが、市街地では自分がやりたい陶芸制作ができず不満が募っていった。
府内で陶芸に専念できる場所はないかとアトリエを探すことに。
週末ごとに亀岡や日吉などを巡っていたところ、ある日ふと「綾部にも行ってみよう」とご主人と出かけたという。

綾部を訪れたのは実に4年ぶり。
懐かしくドライブしながら不動産屋に入り何件か物件を見て回ってたんです。
最後にとある一軒の古民家を見て帰宅の途についていたんですが、車内で夫と「最後の家が気になる」という話になり。
結局その場でUターンして不動産屋さんに戻り「あの家買います!」と決めたんです(笑)


緑に囲まれて過ごせる場所

 

以前住んだことのある綾部地区でも奥上林でもない場所だったが、夫婦揃って一目ぼれして即決した一軒家。
決め手は、地域の一番奥にあり、器の焼成の際に煙が出ても問題のない環境だったことと話す。

 

その後、週末になると綾部の家に通い、夫婦でリノベーションしながら家の整理をしていました。
長い間空き家だったのですが割と状態もよかったです。
実際に住むようになってから工務店さんに入ってもらって家を直しました。

 

綾部に移住して後悔は全くないと話す秋田さん。
今は金継ぎの依頼が仕事の大半を占めているが、今後は陶芸に軸足をおき、器の制作に力を入れていきたいと語った。


金継の作業部屋。全国各地から依頼されている陶器が並ぶ

 

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